2005年12月23日
原子力ミニコラム 第53回
2005年8月に女川原発を襲った地震は、それまで想定されていた「およそ現実的ではないと考えられる限界的な地震動」をすでに超えていたのである。
今回はそれを受けて、想定宮城県沖地震を上回る地震が来ても“配管類が多少損傷することがあっても大丈夫”とお茶を濁している。
こういう態度を許して置いてはならない。
そもそも“配管類の損傷”というのは先月の読売新聞の記事によると“主蒸気配管などに変形被害”だった。
蒸気の配管は温度差による収縮があるため、完全固定できない。写真のようにある程度動くようにぶら下がっている状態である。
大地震の時は、かなり揺さぶられるだろう。
しかしこの力は、完全に固定されている圧力容器との接合部分(ノズル部)に集中するだろう。
ノズル部の固定は溶接である。多くの場合、既に円周状のヒビが入っているので、簡単にきれいに破断するだろう。
繰り返すが、“配管類が多少損傷することがあっても大丈夫”というようないい加減な戯言を放置して置いてはならない。
メディアも、多くのブログもアネハ問題ばかりでなく、もっと女川原発の問題に関心を持たなくてはいけない。
電力会社や保安院の言いわけは耐震偽装グループの言いわけと似ている。そもそも根っこは繋がっていると思われる。



