2006年07月28日
未来少年コナン
Yahooでも無料の動画配信をやっているのを見つけていろいろクリックしていったら『未来少年コナン』を配信しているではないですか。
ぼくはアニメがきらいなのですが、コナンだけは面白くて何度か観ました。(それと「おはよう!スパンク」だけは。)
未来少年コナン (日本アニメーション)
『未来少年コナン』は、未来の世界戦争後の話です。
“超磁力兵器”なるものによって世界の文明のほとんどは破壊尽くされ、ほとんどの人は死んでしましました。しかし、いくつかの島と人が残りました。そのひとつインダストリアという工業都市には大勢の奴隷が働かされ、そして「レプカ」が独裁者として生き残っていました。
ヒロインのおじいさん「ラオ博士」は超磁力兵器の開発者であって、ある無尽蔵の大規模エネルギーの鍵を握る人物でした。
インダストリアではエネルギーが不足していました。独裁者レプカはエネルギーを手に入れ、ふたたび世界の覇権を握るため、必死にラオ博士を捜しているのでした。
そこでひとつたいへん興味深いことがあります。
世界を破滅に導いた大規模エネルギーというのが“原子力”などではなく、何と“太陽エネルギー”なのです。
“太陽エネルギー”というとクリーンでエコロジカルでソフトなエネルギーの代表選手です。大変不思議でした。意図的な感じがしていました。
やがて、これはソヴィエトのコミュニズム批判なのではないかと思うようになりました。
コミュニズムとは本来は個人を搾取から解放する思想であり、一方、太陽とはみんなに平等に降り注ぐエネルギーです。単なる独裁形態に陥った“コミュニズム”を、太陽エネルギーの独占利用というかたちで批判しているのではないでしょうか。そんなふうに見るようになりました。
物語にはハイハーバーという島が出てくるのですが、そこはいかにも理想的な共産主義がゆきわたっているように描かれています。農産物が豊かです。いうまでもなく、農産物とは太陽エネルギーによって生産されるものです。
インダストリアには太陽のエネルギーを集約する巨大な塔「太陽塔」が建っています。そのエネルギーを利用して合成パンや合成コーヒーを生産しています。またバーチャルで自然を体験することのできる3Dルーム(第23話参照)などがあるのです。
さっそく『未来少年コナン』についてウェブサイトを巡ってみるとたくさん出てくるのですが、たしかにコナンと共産主義は関係があるらしい。
インダストリアは現実の共産主義、つまりソヴィエト(旧東側)が描かれていて、ハイハーバーという本当の共産主義が実現した理想郷と対立構造になっているのだという記述も見られました。
しかし“太陽エネルギー”の疑問に関しては見あたりませんでした。なぜ“太陽”なのか? この作品で一番ひっかかるところなんだけど。
ぼくは原作も読んでいないし、アニメ嫌いだから宮崎駿の作品もこれ以外にひとつも知りませんから、宮崎さんの思想の深いところは分かりません。でもウェブでは彼はコミュニストであるという記述が多いです。
“太陽”と“ソヴィエト”で考えていたら、ニキータ・ミハルコフの『偽りの太陽』という映画を思い出しました。
日本語タイトルが『太陽に灼かれて』だったと思います。スターリンの大粛正時代の物語です。美しいけど辛い映画でした。
それと最近、昭和天皇をイッセー尾形が演じた映画も『太陽』ですね。これは興味深い映画です。監督は1951年シベリアのイルクーツク生まれだそうです。
“太陽”−“コミュニズム”、“太陽”−“独裁”。
“太陽”とは奥深いメタファーだと思いました。
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この記事へのコメント
絶対原作本、全7巻制覇してください。
なんなら、お貸しします。
ナウシカというのも、いろいろと興味深い話は聞いているのです。
お礼が遅くなりすみません。
子どもの頃見た、このアニメのオープニングは強烈な印象でした。
http://www.tvbreak.jp/16870/32783


