2006年11月22日
FBRの本命は「常陽」
高速増殖炉とは,原爆用の超高純度のプルトニウムを生産できる原子炉です。
「もんじゅ」は恐ろしくキケンな原子炉なのですが,稼働後,運良く破局的な事故を避けられたとしても,はたしてまともに稼働し続けるか,一人前の核保有国になれるほどの何発分もの核弾頭を作れるほどのプルトニウムを生産できるか,とてもおぼつかないものです。
「もんじゅ」は高速増殖炉計画の中では「原型炉」という位置づけですが,その一つ前の段階に「実験炉」というものがあり,それが茨城県の大洗海岸にある高速増殖炉「常陽」です。
参考:文部科学省 我が国の高速増殖炉開発の流れ
http://www.mext-monju.jp/yakuwari/in_ovrsea_01.htm
「もんじゅ」が稼働すると言っても「常陽」が引退するわけではありません。
それどころか,兵器用Pu生産の本命はやはり「常陽」ではないかと想像しています。
「常陽」は世界で最も高純度のプルトニウムを生産できる原子炉であると言われています。Pu239の純度が99%と言われています。
現在はアメリカの指示によって増殖能力(=Pu生産能力)は外されていますが,過去にはこの原子炉ですでにPuを実験的に生産しています。技術は持っていますから,いつでも復活できるでしょう。
それに,「常陽」はとても小型の原子炉であり,その気になれば量産できます。
また,「もんじゅ」が水冷であるのに対して,「常陽」は小規模ですので空冷です。ですから海や川などの立地条件がありません。むろん,発電もしませんので,送電線を引く必要もありません。
1999年のJCO臨界事故は「常陽」の燃料を製造する過程での事故でしたが,それ以外「常陽」には目立った事故はありません。非常に優秀な原子炉でです。
「もんじゅ」は高速増殖炉計画を推進する上でのダミーではないでしょうか。(訂正:核保有を推進する上でのダミー,です。)「常陽」で止めてしまうと,原爆生産が疑われるからです。それで,発電機能付きの「もんじゅ」が建設されているのです。(追記:発電機能とは名目上の「平和利用」のことです。)
原爆用Pu生産は,あくまで「常陽」タイプが本命なのではないかと思います。



