2007年04月05日
制御棒駆動装置はちゃんと点検修理できてるの?
ちょっと事故の中核的なことから離れたところで分かったことや思ったことを書きます。
まず,制御棒駆動装置というのは,原発のブレーキであり非常に重要な機構であるということです。
そして,非常に複雑な機構で,かつ微妙な調整が必要であるということ。
にもかかわらず作業員が普通に入る所としては,もっとも放射線が強い場所であるということです。
これはちゃんと点検できるのでしょうか?という素朴な疑問。
中国新聞の「被爆と人間」という特集には,浜岡原発2号機の制御棒駆動装置の写真が出ています。
中国新聞 被爆と人間 第3部 ある原発作業員の死
〔2〕原子炉の下で 身かがめ点検 調整
これは浜岡原発で働いていて,白血病のため二十九歳で亡くなった嶋橋伸之さんについての特集記事です。嶋橋さんは制御棒駆動装置部分で作業することが多かったのです。
この写真では作業員は黄色い服を着ていますが,以前は赤い服だったはずです。放射線の量にしたがって服の色を変えていたのですが,赤い服というのはあまりにも恐怖心を煽るということで,浜岡原発ではとりやめになったといういきさつがあります。
おそらく嶋橋さんは赤い服を着て作業していたことでしょう。
原発は一般的に重要な部位ほど核燃料に近く放射線が強くなる傾向があります。
そして,作業員の被爆量は上限が決められていますので,そういう部位ほどベテランの作業員が入れないのです。というか,原理的に「ベテラン」が存在しえない現場なのです。
この原発の抱える大きな矛盾を想像力を働かせて,少し考えてみてください。自分が作業員だったら,自分が現場監督だったら,自分が電力会社の社員だったら,下請けの社長だったら,自分がホームレスで,よい話に釣られて原発に連れてこられたら……。
参考拙記事:原子力ミニコラム 第39回



