2007年08月06日
エドワルド・ムンク「インゲルの肖像」 (1884)
リチャード・ダッドの作品の次にムンクを載せたら、ある人から「また気が狂った画家ね」と言われました。
実は、言われるまで気がつきませんでした。たしかにムンクは精神病院に入院していますね。
しかしダッドの狂気とムンクのそれとは、同じものではないと思います。ムンクの場合は、元々傷つき繊細だった神経に、痴情のもつれが重なり、それで一種の神経衰弱に陥ったのです。
彼は恋人にピストルを打たれ左の薬指を失いました。
急に思い出しましたが、ランボーも痴情のもつれでヴェルレーヌの銃弾を左手首に受けています。
このような場合、なぜか銃弾は急所を逸れ、手などに当たるのですね。
話がそれましたが、
「インゲルの肖像」はムンク21歳のときの作品。インゲルは彼の妹です。
インゲルはこの後も作品「死の部屋」で家族の臨終に立ち会う場面で蒼白の顔面で登場します。
また単独で何度かモデルになっています。版画も数点あります。
しかしこのように楚々たる若々しさに満ちた彼女の肖像は以降描かれていないようです。
後になって「女の三相」や「生命のダンス」で清純な処女が象徴的に描かれますが、このような理知的な表情は視られません。
なにしろ画家も若いのです。特に目が、若い画家の描き方だと思います。目がこの作品の印象を支配しています。
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東京で秋にムンク展があるそうです!関西は来年。
http://www.tokyo-np.co.jp/event/bi/munch/




