2008年01月05日
バルテュス 「窓辺の少女」(1955)
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バルテュスは友人ジョルジュ・バタイユとモルヴァン山地をドライブしていたとき、偶然シャシーという村で廃屋となっていた館をみつけました。
彼はそれを気に入り、水道と電気をひき、アトリエを構えることにしました。パリの喧騒を離れたかったのです。
数年後、兄であり作家・画家であるピエール・クロソフスキーの妻の連れ子、フレデリックがやってきました。15歳でした。
それから7年間、フレデリックとバルテュスは30匹の猫と一緒に共同生活を営みました。
「窓辺の少女」のモデルはフレデリックです。この絵に見られるように、バルテュスはシャシーで穏やかな自然の光を発見しました。
彼は自然光にこだわった画家で、アトリエでは電灯を点けず窓から入る光のみで制作したといわれています。死後、ヴェネチアで開かれた回顧展はすべて自然光で鑑賞するという、この上なく贅沢なものでした。
自然光へのこだわりは、もしかしたらこのシャシーでの創作において感覚に染みついたものかもしれません。それほど、それ以前のパリ時代のものと比べると光の描き方が変わっているように思われます。セザンヌのように、絵が光り出すのです。
手前でバルテュスが足を組んで腰掛け、美少女フレデリックがこの絵と同じ位置にいてこちらを振り向いている写真があります。雑誌「ライフ」のものですが、「窓辺の少女」をモチーフとして意図的に撮られたものだと思います。芸術新潮のバルテュス追悼号にも載っています。興味のある方は図書館でバックナンバーを探してください。




