2004年10月17日
沖縄電力が原発を検討 當真社長、会見で表明
http://www.ryukyushimpo.co.jp/news01/2004/2004_10/041016a.html
そして同日この記事
突然「原発」驚き戸惑い 小さな島に“なぜ”
http://www.ryukyushimpo.co.jp/news01/2004/2004_10/041016b.html
まったく、寝耳に水でした!
沖縄の人は原発についてよく知りません。まさに「戸惑い」というところでしょう。
やはり地球温暖化=二酸化炭素削減を売りにするのでしょう。
沖縄電力が原発を検討 當真社長、会見で表明
全国の十電力会社で唯一、原子力発電所を持っていない沖縄電力の當真嗣吉社長が15日、都内での記者会見で「何年か後に県民に(原発立地の是非を)問う場合に、われわれが勉強しておかねばならない」として、原発導入の可能性について社内で検討していることを明らかにした。當真社長は「具体的にいつ導入するということではない」と指摘。その上で「二酸化炭素(CO2)の排出を中心とする環境面を考えると、将来に備える必要がある」と述べ、地球温暖化対策などが目的との考えを示した。
約4年前から社内で不定期に研究しているという。具体的には、同県内の電力需要に見合う出力30万キロワット程度の小型原子炉の研究開発を進めている日本原子力発電に、昨年末から社員一人を出向させているという。ただ、小型原子炉については現時点で実用化のめどは立っていない。
當真社長は「原発の立地から営業運転の開始まで20―30年かかる例もある。次の世代に先輩たちが何もしていなかったと言われないようにしたい」と述べた。
原発導入検討について、當真社長は15日夜、那覇空港で記者団に対し「いつごろという話ではなく、導入を決定したわけでもない。あくまでも工学としての勉強。(資源が)枯渇してからやればいいのか、今からやるかだ」と強調。原子力発電を将来的に導入するかどうかも含め、原子力関連企業と中・小型原子力発電に関する情報交換などを行っていると説明した。
地球温暖化対策として沖電は、2010年の運転開始を目指して二酸化炭素(CO2)排出量の少ない液化天然ガス(LNG)火力発電所の準備を進めている。當真社長は原発を導入するかどうかは「LNG発電所建設後の2020年まではない」と語った。
沖電は2004年版の「環境行動レポート」の中で「将来的な電力需要の伸びおよび、中・小型原子力発電の開発見通しが立てば、原子力発電には優れた特徴があることから、導入に向けた可能性を具体的に検討する必要がある」と、記述していた。
◇県首脳「初耳」
沖縄電力が原子力発電導入の可能性を検討していることについて、県首脳の一人は「初耳だ。事実関係も中身も全く知らないのでコメントする段階ではないが、電力会社として将来の電力需給の見通しなどを踏まえてのことだと思う。いずれ県民に対してきちっとした説明があると思う。県としても説明を待ちたい」と話した。
突然「原発」 驚き戸惑い 小さな島に“なぜ”
沖縄電力が原子力発電導入の可能性を検討しているという突然の発表に、15日、県内からは驚きと戸惑いの声が上がった。「最近、事故もあったばかりなのに」と不安がる声や、「脱原発という世界の流れに逆行する」「自然エネルギーを利用すべきだ」と疑問視する意見がある。また「小さな沖縄には割に合わないのでは」「観光に悪影響だ」と経済、観光面から強い抵抗感を示す声もあった。
沖縄環境ネットワーク世話人の桜井国俊・沖大学長(環境学)は「原発は東京、大阪などの大消費地では考えられるが、沖縄のような小消費地では割に合わず、なじまない。設置するなら本島しかあり得ないが、どこにそんな立地場所があるのか」との見方を示す。「チェルノブイリ原発事故以降、原発の安全神話は崩れ、放射性廃棄物の問題など後世にツケを回す。世界は脱原発の動きにある中、逆行する日本の流れは異常だ。その軌道修正すべき時に、原発という道を選択するのであれば、妥当な判断ではない。基地問題以上の反発も予想されるだろう」と語った。
宇井純・沖縄大学名誉教授(環境科学)は「原発は二酸化炭素排出が少ないとの政府試算はあるが、長期的に見るとそうではないとの議論もあり、環境への影響について判断するのは難しい」と述べた上で「既に原発を設置している所でもこれ以上増やせない、増やしたくないという深刻な問題を抱えている。現時点では沖縄という小さな島への導入にはマイナスの要素が大きいのではないか」との見解を示した。「ただ、その導入の可否については、いい悪いではなく、時間をかけてさまざまな要素について広く議論をしていくべきだろう」と指摘した。
県PTA連合会の田畑静夫会長は、個人的見解と前置きし「米軍問題がある上に、どうして変なものだけ沖縄に持ってくるのか。地球環境を理由にしているが、ソーラーや波などもっと自然を利用する発電を考えるべきだ。安易すぎる」と怒りをあらわにした。「最近も事故が起き作業員が亡くなった。自然が売り物の沖縄観光にも悪影響を与える。長崎や広島と交流して原子力の怖さを多くの県民が肌で感じている」と、検討中止を強く求めた。
◇自殺行為に等しい/放射能による人体への内部被ばくに詳しい琉大矢ヶ崎克馬教授(物理学)の話
原子炉は、確立されていない技術だ。日本には安全神話があり、安全だと言われているが、その前提には放射能の完全な封じ込めがある。しかし、自然界から完全に隔離することはできない。米国では原発の煙や排水で、付近の住民が発がんなどの被害に遭っている疫学調査の結果が明りょうである。しかも、放射能が漏れたら、運転を止めたとしても健康被害、環境への害が残る。観光立県をモットーとする沖縄で原発を導入することは自殺行為に等しい。風力発電など、環境を汚さないものを考えるべきだ。ドイツでは30年後までに原発を全廃することを決めており、風力発電などのクリーンエネルギーに切り替えている。日本が原発を推進していることは世界的な流れに逆行するものだ。



