浜岡原発・原発震災
2008年01月21日
浜岡3号に回収ウランを装荷
浜岡3号が19日から定検に入りましたが、今回の燃料交換では新燃料208体のうち96体に回収ウランを一部使用した燃料が装荷されるということです。
回収ウランには中性子を吸収するアイソトープが混じってしまうため出力が下がるなど、燃焼の特性が通常のウラン燃料と変わります。それにより特に燃焼が微妙なBWRでは経験が必要とされると考えられます。
それと、核分裂生成物やTRU(超ウラン元素)が含まれるため、放射線の量が増えます。これは取り扱う作業員の被曝量を増やします。これが回収ウランがこれまでなかなか使われなかった理由として聞いています。
回収ウランの使用は日本では初めてではありませが、「げんしろう」によればBWRでは実績は1987年に福島第一3号に4体、1993年に福島第二1号に24体、装荷したのみです。
96体というのはいきなりとても多い装荷量であることがわかります。しかしその96体は回収ウランを「一部使用し」ていると表現してあり、それがどの程度の「一部」なのか不明です。
今回の装荷は、データ取得のための実験的なものであるという側面と、「核燃料サイクル」のプロバガンダ的な側面との、ふたつの意図があるとぼくは考えています。
以前から、またつい最近も、このブログでは回収ウランは日本では使わないと表現してきました。これをはっきりと訂正すべきなのか迷っているところです。
六ヶ所で取り出された回収ウランについてはまだ具体的な利用計画は聞いていません。今回の燃料は東海再処理工場で抽出されたものだそうです。
2007年11月27日
2007年10月18日
東海地震 「2分続く本震、1年続く余震」
7月の中越沖地震のとき柏崎刈羽原発敷地内は震度7だったという計算が京都大防災研究所から報告されていました。
http://www.asahi.com/science/update/0930/TKY200709300128.html
原発はしっかり「震度7」に耐えたではないか!ならばさらに耐震性が強化された浜岡原発ならば東海地震にも当然耐えうる,などという論調が,出てきてもおかしくないような気もします。
しかし,以前にも書きましたが,M6.8の震度7と,M8の震度7とでは違うのです。
マグニチュード=「地震のエネルギー」の違いなのですが,その一つは揺れる範囲の大きさとなります。そしてもう一つが「揺れている時間」の長さです。こちらにこそ真の「破壊力」があるのです。
構造物の耐震性はさまざまな単位や計算で為されますが,どれも最大値ばかりで,「揺れの継続時間」が考慮されることがほとんどありません。
静岡大学の小山真人氏は静岡新聞に今年の5月に掲載された文章で,「東海地震を正しくイメージせよ」と言っています。
東海地震のようなプレート境界型の地震は,大規模な余震を長期間に亘って伴うということは,歴史書をひもとかずとも,最近のスマトラ沖地震を考えるだけで充分にリアルです。
揺れの時間に加え、それらもマグニチュード8超の地震の数値に表せない「破壊力」です。
小山氏の文章を読むと,浜岡原発は原子炉を停止させるだけでなく,冷却プールの中の使用済み燃料の移送も考えなければいけないと思いました。
書き終えた頃、こんなニュースも見つけましたのでリンクしておきます。
毎日jp:東海地震:5000年に4回「超巨大型」 産総研など調査
2007年10月16日
浜岡原発「止めよう裁判」の判決に注目を
気がついたら2ヶ月以上もお休みしていました。
いろいろあったのですが,基本的に多忙でした。
さて,来る10月26日,ついに浜岡「原子力発電所運転差止請求事件」,いわゆる「浜岡止めよう裁判」の判決が出ます。
昨年の,志賀原発での地震を心配する原告の勝訴という判決(実際にその1年後の日,当該原発は大地震に襲われる)と,7月の柏崎原発直下を地震が襲ったという経験を経て,いったいどういう判決が下されるでしょうか。
しかし,いかなる判決が出ようと,実際に止めるまで,STOP!浜岡という叫びは止めるわけにはいきません。
実のところ,裁判で対象になっているのは4号機までなのです。5号機は入っていません。
仮に勝訴して実際に停止することになっても,5号機は運転を続けるでしょう。
原発震災を完全に避けるには,どうしても世論の力が必要です。
*
8月から「きまぐれ*かざりえ」に飾っている絵の作者はバルテュス(1908-2001)。
夫人は節子さんという日本人で,最近はエッセイ本などを出版し知る人も多くなっています。彼女は「原発震災を防ぐ全国署名」の賛同人のひとりです。
関連記事
「原発震災」を防ぐ全国署名
http://www.geocities.jp/genpatusinsai/
バルテュス夫人が“原発震災を防ぐ全国署名”の賛同人に!
http://senzafine.livedoor.biz/archives/9142431.html
バルテュス財団オフィシャルサイト
http://www.fondation-balthus.com/
2007年07月28日
マグニチュード8、数値にならない破壊力
「ガル」というのは加速度の単位で、地震の強さを表現する単位です。
同じように、「カイン」という単位を使うこともあります。「カイン」は速度のことです。
ただ、「ガル」にしろ「カイン」にしろ、母数は「時間」です。
つまり「揺れが続く時間」というのがこれらの単位では捨象されるのです。
地震が1秒で終わろうとも数分続こうとも、最大値でしか表現されません。
浜岡原発をねらっているマグニチュード8超クラスの大地震になると、経験的に、揺れは数分続くと考えられています。
「大地震」が本当の破壊力を発揮するのはそれです。
先日、M8は中越沖地震M6.8の64倍のエネルギーだと書きましたが、そのエネルギーというのは、揺れの強さだけではなく、要するにこの揺れの継続時間の違いに現れるのでしょう。
阪神大震災は約20秒でした。それであれだけの破壊でした。
浜岡原発は震度7に数分間もさらされることになるかもしれません。
M8は「想定内」ですから、それでも中部電力は「100%安全」と言うのでしょうか。
今回の中越沖地震では原発に数十カ所の破壊がありました。
さいわいどれも致命傷にはならなかったようですが、
確実に同時多発破壊があったわけです!
揺れが継続していたら、その多くが致命的な破壊(=炉心溶融)につながる可能性があります。
運転中の原発は、飛行中の航空機と同じです。ひとつの傷でさえも命取りになり得ます。
原発 同時多発破壊の恐怖!
http://senzafine.livedoor.biz/archives/30463445.html
2007年07月25日
「活断層」の問題じゃない浜岡原発
浜岡原発がもっとも危険であると考えられていることも、ほとんどの記事が言及しています。
しかし、確認しておきたいのですが、
浜岡原発に関しては、たとえ直下に活断層があっても、それは二の次です。
浜岡原発の直下には、「想定東海地震」の予想震源域があるからです。
「想定東海地震」は活断層が引き起こす地震ではありません。
プレート同士の境界が引き起こすタイプの地震です。
これは
1.「活断層」より、地震が発生する可能性がはるかに高く
(不確定性が低く)
2.引き起こされる地震の規模もはるかに大きい
のです。
原発は活断層の近くには作ってはいけないことになっていますから、
プレート境界による予想震源域が直下にあるという時点で、浜岡原発はもう許されないのです。
単純な話です。
「予想震源域」についての補足説明
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フィリピン海プレートは年に数センチ、日本の陸地があるプレートにもぐり込んでいます。
これが、ぬるぬる静かにもぐり込んでくれればよいものの、
「固着域(アスペリティー)」という部分でひっかかっています。
その「ひっかかり」が、限界がくると耐えられずに破壊し、
いっしょに引き込まれていった陸地のプレートが急激に元に戻るとき、地震が発生します。
ですから震源は広範囲になりますが、もっとも揺れが強いのは、固着域周辺になるだろうと考えられています。
いわゆる「予想震源域」とは、固着域がある可能性がある範囲ということです。
2007年07月24日
原発ロシアンルーレット
2005年11月07日
原子力ミニコラム 第7回
http://senzafine.livedoor.biz/archives/50153682.html
日本の原発の多くは強固な岩盤とは言えない土地に建てられていますが、そのなかでも特に最悪の地盤 に建設されているのが、柏崎刈羽、浜岡、川内(せんだい・鹿児島県)です。
柏崎刈羽原発は、西山層という脆弱な 泥岩を基礎に建築されています。地盤の強度があまりにも不足しているために、最新の6・7号の一部には、人工岩盤(マンメイド・ロック)を作り、その上に 建築されています。
浜岡原発は、相良層という脆弱な泥岩を基礎に建築されています。最新の5号機が建てられた土 地は沼地だったそうです。
川内原発は詳しくは不明ですが、九州電力は最初の原発をここに作る予定でした。しか し、地盤が悪すぎて断念し、玄海原発のあるところに誘致したのです。しかしどういうわけかその後、川内にも建設されました。
1997年3月26日、4月3日には川内で震度5強の地震がありました。
この3つの原発基地のう ち、具体的な増設計画があるのは川内(3号)です。
ところで、鹿児島に原発があるって、知ってました?
それにし ても、地震の巣+脆弱な地盤、というところをわざわざ選んで原発を建てるなんて、境界遊技(ロシアン・ルーレット)を楽しんでいるとしか思えないですね。
JapanTimes Sunday, May 23, 2004
Japan's deadly game of nuclear roulette
ジャパン・タイムズの日曜版に一面の2/3に大きく載りました。日本(語)の新 聞だったら、当時では考えられないことでした。
追記:
全文和訳
2007年07月22日
「想定」東海地震は「想定外」中越沖地震の64倍
地震に強いと言っていた原発にこれほどダメージを与えた今回の新潟中越沖地震はマグニチュード6.8でした。
一方、中部電力浜岡原子力発電所がこれから襲われる可能性のある“想定東海地震”は、マグニチュード8クラスと考えられています。
今回の地震とどのくらいちがうか?考えてみましょう。
東海地震が8クラス、ということですから、M8で考えてみます。
すると、想定東海地震=M8と今回の「想定外」中越沖地震=M6.8との差は1.2です。
マグニチュードは、0.2の違いで、地震が発するエネルギーにして、およそ2倍になります。
参考サイト 地震110番
http://www.jisin-110.com/meka/sindo_maguni/index9.html
ですから、M1.2の違いはエネルギーの違いにすると、2の6乗倍、ということになります。
つまり、64倍!なのです。
しかし、M8というのも、あくまで「想定値」です。
中越も「想定」をあっさり越えられてしまったように、
地震には想定外がつきもの、と、茂木清夫東大名誉教授は力説しています。(2005年10月25日静岡あさひテレビでオンエアされたもの)
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19日の英紙Timesにも茂木氏のコメントが掲載されました。
http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/asia/article2096238.ece
Professor Kiyoo Mogi, of Tokyo University, the former chairman of the Co-ordinating Committee of Earthquake Prediction Japan, said it was “hard at this stage to say how many nuclear power plants should be stopped”. He added: “But I can say Hamaoka power plant in Shizuoka should be stopped immediately.”
今の段階では原発をいくつ止めればよいと言うことは難しい。しかし、静岡県の浜岡原子力発電所はいますぐ止めるべき、と言うことはできる、と彼は付け加えた。
2007年07月21日
浜岡原発の敷地を走る断層について
浜岡原発リポート
http://www014.upp.so-net.ne.jp/hamaoka/
浜岡5号 原子炉設置許可申請書を入手
http://senzafine.livedoor.biz/archives/24850115.html
柏崎刈羽原発には、直下に活断層が走っていたことが判明したようです。
さて、上のリンク先で見られるように、静岡県の浜岡原発の敷地内にも断層が何本も走っています。
これらは「浜岡」のHをとって、「H断層」という名前が付けられています。
「浜岡原発リポート」のトップページにも目立つように掲げています。
作者の意図通り、この図を見てびっくりする人が多いようです。
しかし、浜岡原発が恐れる「東海地震」は、この断層が引き起こすわけではありません。
地底に、プレート境界(厳密には、それらがくっついているところ=アスペリティー)があり、そこで地震が発生すると予想されているのです。
ですからこの断層が活断層(=地震を引き起こす断層)かどうかというのは、実はそれほどの問題ではありません。
しかしこの断層が「活断層」だと分かったら原発は止めなくてはいけなくなるし、東海地震の時、動いたりずれたりしたら危険だということで、ずいぶん専門的な議論がありました。
しかし、その議論のはるか以前に、直下に大地震を引き起こすプレート境界があるということで、ここは原発の立地も運転も許されないのです。
議論の余地が無いのです。
しかもひとつの(活)断層は地震を起こすか起こさないか分かりませんが、想定東海地震震源域(プレート境界)は、必ず地震を起こすと考えられています。
しかもそれには一定のサイクル(約150年)があり、ある程度の「予想」はできるのです。
しかも、規模はM8クラスです。
だから、この「H断層」に関して無駄な議論を費やしてしまったかも、という気もします。
ただ、議論にあったように、東海地震が起こったとき、新たな断層(地割れ)が生じるより先に既存の断層が動くだろう、というのが専門家の見解です。
その場合、この断層が、原発の施設に致命傷を負わせる可能性があると考えられます。そういう意味でこの断層は怖いのです。
中部電力は、原発の敷地が一枚岩のように均一に揺れる、というようなことを言っていました。
ただでさえ脆弱な土地ですから。そんなことはありえないと思います。
というわけで、浜岡原発の場合は、世界有数の震源域の真上なわけで、繰り返しますが、議論を待たず止めなくてはいけない原発であり、あってはいけない原発なのです。
だから、H断層については、僕もいろいろと書いたのですが、議論に振り回されてしまった感がなきにしもあらずです。
H断層に、全国の関心と知恵を!
http://senzafine.livedoor.biz/archives/50570513.html
断層の存在の意味を無視する中部電力
http://senzafine.livedoor.biz/archives/50562245.html
南海地震のときも原発付近は地割れが多数
http://senzafine.livedoor.biz/archives/50558762.html
2007年07月19日
【怒】テプコ社長 「いい体験」【怨】
新潟日報
http://www.niigata-nippo.co.jp/pref/index.asp?cateNo=1&newsNo=1273
しかし、「体験」そのものである地震計のデータはその一部を消失してしまったそうです。
東京の本社に伝送される前に余震のデータを上書きしてしまったというのです。
朝日新聞
http://www.asahi.com/national/update/0719/TKY200707190529.html
今年3月の志賀原発が地震に襲われたときもまったく同じしくじりをしています。
いろいろと弁解していますが、地震の生データは重要で、つまり彼らにとってとても不利な内容が含まれています。故意にやったとしか思えません。
特に浜岡原発の停止を訴える裁判を抱えている中部電力には不利な内容を含んでいるでしょうから、中部電力は東電にありがとう〜!と言いたいところでしょうか。












